日本のエンタメ分野における優れたマーケティング戦略


日本のエンタメや原宿カルチャーが世界の一部に熱狂的なファンを持つことは聞いて久しいですね。しかしこれらの現象には、裏方として戦略的に動いている人々の存在があります。本日は日本のエンタメの優れたマーケティング戦略について見ていきます。

博報堂がインドのMA&TH Entertainmentに資本参加

日本の大手広告会社の博報堂が、インドのブランド&エンターテインメントエージェンシー集団である MA&TH (Marching Ants & Trigger Happy) Entertainment Network Private Limited の株式の過半数を取得したというニュースがつい先日発表されました。ムンバイに本社を置くMA&THグループは、カンヌライオンズを受賞しており、主に映画製作者、スタジオ、ストリーミングプラットフォーム、放送会社、国際的なブランドなどのコンテンツ制作に携わるクライアントにサービスを提供しています。劇場公開映画には、ラージャマウリ監督の「バーフバリ:ザ・ビギニング」他、「3バカ」「PK」「サンジュ」「ユリ」などがあります。日本はこういったコンテンツ会社をうまくプロデュースすることができるのでしょうか?

実は博報堂は、世界最大級の広告代理店のひとつで、世界20カ国以上に150の拠点を持ち、幅広い国際的プレゼンスを有しています。MA&THは、博報堂グループのデジタルエージェンシーであるAdGlobal 360、アクティベーションエージェンシーであるPMG(いずれもニューデリーに拠点を置く)と、すでにいくつかの共同プロジェクトを手がけています。今後は、さらに世界展開に向けて協業を行っていくという意味で、資本関係を結んだという経緯になっています。

実はエンタメ領域で実績を持つ日本のマーケティング

日本のエンタメといえば、漫画やアニメ、キャラクターをまず思い浮かべる人が多いと思います。確かに、ドラえもんやポケモン、キティなどは世界に多くのファンを持っていますし、NARUTOやワンピース、呪術廻戦、鬼滅の刃などは多くの国に展開され、アニメ化などもされています。元々、日本国内でも、イメージがそこまで良くなかったパチンコなどに漫画のキャラクターを起用し、多くのファンを取り込むことに成功しています。今で言えば、人気急上昇中のオンラインカジノなどが日本の漫画やキャラクターとコラボしていけば、入金不要ボーナスと相まって、さらに人気を出すことができそうです。

海外から来たコンテンツを日本人向けに馴染ませる(ローカライズ)という視点でも、赤字続きだったUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)を、多くの漫画コンテンツとコラボさせることによってV字回復させたのも日本人です。そのマーケターは現在、世界向けのアミューズメントパークを沖縄に開発中です。

日本にこれから期待されること

世界的なストリーミングサービスでも、オリジナルの日本のドラマコンテンツが配信されるようになってきています。そしてすでに「今際の国のアリス」は世界3位という快挙を成し遂げています。日本はコンテンツ制作力もさなながら、それを世界のファンに届けていくという点で、日本のものだけでなく、アジア、世界中の国のコンテンツを広げていくという点で、さらなる期待が寄せられています。

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